ISD1420を使ったCQマシーンの試作
                   lastupdate 14 Oct. 2015
    since 15 June 2008





 ずいぶん前に購入したままパーツケースで眠っていたISD1420を使ってCQマシーンを 作ってみました。

 ワンチップで録音・再生ができるお手軽なデバイスなので製作例がそこそこで回っているは ずです。どこかの製作例をデッドコピーする手もありますが、そのまんまコピーも寂しいので 新規案で考えてみます。そして、10年以上前にISD1016を使ったものを作りましたが、こちら にはリピート機能がなかったり、途中停止がなかったりするので、この2つの機能を持たせるこ とを必須としました。(表題で2台並んだ写真の右側が昔に作ったISD1016版)

・回路構成

 今回は、基板上に全部実装し、極力小さく作ることを目標にしてみます。小さくするために 制御にワンチップマイコン(PIC  12F675)を使いました。ワンチップマイコンを使えば多少 なりともプログラムを書かないと動きませんが、プログラム次第で機能追加もできるはず。あと、 音声切り替えは、接点レス化のためにCMOSのスイッチ回路で。

 回路図はこんな感じになりました。(左が回路図、右が試作品の実装図)

   




 試作品の様子です。HF帯(特にローバンド)では回り込みを起こしやすいので、全入出力には フィルターやパスコンが必要です。実際に電波を出して動作確認しながら対策するのが一番早いと 思われます。
 今回、3.5MHzで見事に回り込み、PICがハングアップしてしまいました。PTT信号のラインから 紛れ込んだようです。PTT信号ラインにパスコンを追加したら収まりました。


・操作とプログラム

 再生モードと録音モード。2つの状態があり、マイコンが関与しているのは再生動作の時のみ です。

 ・録音or再生はREC/PLAYのスイッチ切り替えで決定。

 REC側の時

 ・PTTを押している間だけ録音できます。(この間の送信はできません)
 ・RECモードでも再生ボタンを押すと再生してしまいます。(既知の問題)

 PLAY側の時

 ・PlayスイッチあるいはマイクのUP/DOWNスイッチで再生開始(icomマイクを想定)
 ・再生中にPTTを押せばキャンセル。
 ・PLAYあるいはup/downスイッチの長押し(300mS強)でループ再生
 ・ループ機能はPTTを押したり、再生操作を行い直すと解除される。

 なお電源投入直後は、マイコンの起動確認用に再生表示LEDが2回点滅します。あと、LOOP 動作で時間待ちの時は、再生表示LEDが点滅表示に変わります。

 ソースコードを覗きたい方はこちらへ。(asmファイル)
 書き込みようのHEXファイルはこちらへ。(hexファイル)
 picはOSC校正値を使用しますので、うっかり消さないようにご注意を!


・既知の問題

 現段階で分かっている問題点です。そういう仕様だという考え方もありますが・・・

 ・マイコンでRECモードを検知していない。

 ということで、REC側に切り替えても、再生操作が有効になります。録音は使用前の1回だけなので 頻繁に使うものではないから、排他処理を省いてしまいました。一応、REC/PLAYの切り替えスイッチを、 現行の1回路から2回路へ変更し、空いた回路でPLAYボタンやU/Dボタンを切り離すようにすればこの問 題、もとい仕様の回避が可能です。

 以下に、REC時に再生してしまう件を回避したver2の回路図を掲載します。(2015.10.14追記)

 

#このページに貼り付けるのを今まで4年間以上、失念していました。


・今後の予定

 ISD1420がもう入手困難なデバイスのようです。ということで、これ以上のバージョンアップ予定は ありません。違うデバイスで作るかも??


・作成に関する諸々のリンク

 一連の元ネタは、以下のblog投稿です。リンクだけ作っておきます。

 その1・設計編
 その2・基板完成編
 その3・組立完了編
 その4・ソフト改修編
 その5・誘導対策編
 その6・まとめ編
 番外編1・2台目作成(ver2)
 番外編2・修理編


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