直列共振で試してみる
SO2Rの受信機破壊防止に、この前はLPF,HPFを試してみました。が、芳しくないので、このようなアプローチを考えてみました。
直列共振回路にてノッチフィルタを構成する。
ただ、アンテナ回路に余計なL,Cがぶら下がるということは、当然SWRが悪くなってしまいます。そこで、ノッチフィルタ部分のリアクタンスを、大きくしてはどうだろうか?ノッチフィルタ部分へ流れ込む電力を減らせば、SWRの悪化が許容範囲にならないだろうか、という発想です。
早速バラック状態で、エエ加減な配線だけど、試してみたのが表題の図。2パターン試してみました。
○その1
L=5uH程度(T-106#2 17回巻き)
C=68pF+56pF(並列)
この定数で、共振点は7MHzぐらい。7MHzにおけるリアクタンスは、概算で約200Ω前後。14MHzへ行けば、L分のリアクタンスが2倍の400Ωぐらい、C分は1/2になって100Ω、差し引き+300Ωぐらい。21MHzなら、3倍と1/3になり、差し引き+530Ω前後。28MHzなら4倍と1/4になり、+750Ωぐらい。という皮算用です。
バラック状態で、アンテナへつないでSWRを追ってみたのが、以下です。(アンテナは地上高約15mのTH5MK2です)
実際に電波を出してみると、14MHzおよび28MHzは我慢できそうだった。21MHzはプロテクションがかかり、パワーが8割程度でストップ。
さて、懲りずにもう1パターン。
その2
L=10uH程度(T-106#2 24回巻き)
C=56pF
この組み合わせも約7MHzで共振。リアクタンスは、L,C共に400Ω前後でしょうか。14MHzだと+600Ωほど、21MHzで+1,100Ω、28MHzで+1500Ωほど想像できます。
こちらもまたアンテナへつないでみた様子がこちら。
実機でパワーを出してみると、14MHzはSWR=1.1問題なし、21MHzは1.7程度、28MHzが約2.0。もうちょっと下がった方がエエでしょうか?
○減衰量は如何に?
肝心の減衰量はこんな感じでした。ノッチ周波数(7MHz)でダミー負荷相手に送信し、ダミー負荷内蔵の-20dBカップラーに発生する電圧をオシロで見てみました。その結果、SWRは10を超過し、電圧は1/6ぐらいになるので、15dB程度の減衰量はある、と想像しています。(その2のケースです)
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バラック状態で、配線による不要なリアクタンスがさまよっているので、しっかりとケースに入れてどうなるか試してみます。ノッチフィルタの各パーツのリアクタンス、もうちょっと値を換えて妥当なポイントがあるのかどうか?探す作業も必要でしょうか。高くすると、Lが巻きににくく、Cが小さくなりすぎて、ノッチフィルタ自身の再現性が悪くなりそうな気がします。
この感じだと。
・予測通り、アンテナによってうまくいく場合と行かない場合が出てくる。
・ノッチフィルタのL,Cのリアクタンスをどれぐらいにするのか?悩ましい。とにかく、適度に高い値のようなきがする。
・今は7MHzだけですが、他のバンドでもできるのか?
さて、このアイディアは使えるでしょうか?うまくいけばいいのですが・・・
#並列共振の場合、アンテナへ直列に挿入し、リアクタンスを小さくすれば良いはず。
#この案もありかと思います。