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昭和16年夏の敗戦

121003_昭和16年夏の敗戦

歴史的には、日本の敗戦は昭和20年夏。この書によれば太平洋戦争開戦前に「総力戦研究所」なる組織が作られ、日米開戦をシミレーションしていた。
 そして、「日本が敗戦する。」という結論に至ったのが、太平洋戦争開戦前の、昭和16年夏。当時の近衛内閣へも研究成果が報告されていながら、なぜ結果が反映することなく戦争へ突入したのか。なぜ、東条内閣が誕生したのか、その内閣へ課せられた本当の目的はなんだったのか。総力戦研究所の戦争経過予測と現実の戦争過程に大きな乖離がない点など、歴史教育ではまったく触れられていない角度から太平洋戦争を読み解くことができます。

 これを読みきると、私自身が受けてきた歴史教育は、如何に偏ったものなのか・・・。戦争は当然すべきことではありませんが、昭和初期の戦争を「軍部の暴走による戦争」と簡単に終わらせてしまうのはあまりにも短絡的すぎる。もっと幕末・明治維新以降の近代に時間を割き、史実はなぜ起こったのか?その背景をいろいろな視点から学べる歴史教育がなされることを願って止みません。

#そして今でも、作中にある失敗を繰り返しているんでしょう。

 さて、そろそろ休業していたこちらへ復帰しないと。
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Comments

その、現在からだんだんと過去へ遡っていくやり方。私もおおいに賛成です。逆向きに見るとまた違ったことが見えてきそうですね。
mori!? | 2012/10/06 22:50
学校での近代史の教え方が×。
  ず~っと過去 →→→ 現代
という順で習ってきましたよね。
そじゃなく、昔にさかのぼる順、
  現代 → ちょい昔(父母の時代) → もうちょい昔(祖父母の時代) →→ 昔々
というふうに教えてもらえればと思うのです。

今あるもの(国家、人物、制度などなど)がなくなる昔、つまりそのものが出現した時点へさかのぼるわけです。
技術史にしてもそう。
こんな教えかたって、ダメなんでしょうかねぇ。
居酒屋ガレージ店主 | 2012/10/06 11:32

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